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ルポ 刑期なき収容

ルポ 刑期なき収容――医療観察法という社会防衛体制

装幀 若林繁裕

浅野詠子 著
判型
四六判 上製 216ページ
定価
1800円+税
ISBN978-4-7684-5729-0

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池田小児童殺傷事件を機に、様々な問題点が指摘されながら成立した心神喪失者等医療観察法。「再犯の虞がなくなるまで」という刑期なき収容を生み出したその基盤は、精神障害者に対する差別であることを元新聞記者が丁寧な取材で明らかにしていく。

[著者紹介・編集担当者より]
医療観察法とは、心神喪失または心神耗弱の状態で殺傷・強姦・放火などの重罪を犯し、不起訴になった場合、あるいは無罪、執行猶予の判決を受けた精神障害者が対象となる。強制医療が解かれる判断基準は、再び同様の犯罪を行うことがないよう治癒したかどうか(地域にとって安全かどうか)ということ。従来の精神保健福祉法時代から、心神喪失状態で責任能力なしとされた精神障害者が起訴されないことに関してはいろいろ議論があった。しかし刑罰はなくとも措置入院はさせられていたので、医療観察法がなくとも対応はしていた。「何をしでかすかわからない危険な輩が罪を犯しても無罪放免されているのはおかしい」という精神障害に対する差別と偏見の上に成り立っている鵺のような歪な司法精神医療が医療観察法である。
 著者は、元新聞記者らしく当事者・関係者への丁寧な取材と情報公開制度を駆使して医療観察法の問題点を一つひとつ検証し、市民社会の中にあるラべリングと排除の構造を掘り下げていく、まさに正統派のルポ。(猫)

中島岳志氏が帯で推薦!


【目次】

 はじめに
 Q&A 心神喪失者等医療観察法の概説
 
第一話 医療の空白
第二話 滞 留
第三話 ベルトコンベアー
第四話 精神鑑定 
第五話 社会防衛
第六話 悲 劇
第七話 事件前夜
第八話 精神科の無医村がある
第九話 公費の無駄
第十話 人格障害
第十一話 新 薬
第十二話 忘れられた病棟
第十三話 精神族
第十四話 本 音
第十五話 流れに逆らい街で生きる
 あとがき


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