近刊案内
2026年2月20日
3月以降の近刊
越境者ラデク
ロシア革命までの東欧世界1885-1917
3月中旬発売予定
米田綱路 著
A5判上製 880頁
定価8800円+税
ISBN978-4-7684-5990-4
20世紀の前期、ロシアとドイツの革命を股にかけたポーランド・ユダヤ人の革命家でジャーナリストのカール・ラデク(1885-1939)の半生を描く。ラデクは、生まれ育ったオーストリア= ハンガリー帝国東部のレンベルク(今日のウクライナ西部の都市リヴィウ)を皮切りに、ポーランド、スイス、ロシア、ドイツにまたがる領域を往来した冒険的な越境者・バガボンドである。また、ケストラーの小説『真昼の暗黒』主人公のモデルの一人であり、前衛芸術運動ダダの命名者との説もある。東欧の都市を舞台に500人以上の人物を登場させ、大河的な歴史物語として完成させた本邦初のラデク伝! ヨーロッパに新たな壁が生まれつつある今、本書は、その壁を乗り越える歴史的想像力の土台となる。
分断と排外主義の時代、歴史の隘路を跳躍したカール・ラデクの精神が甦る!
【著者紹介】
米田綱路
1969年、奈良県生まれ。大阪大学文学部美学科、同大学院言語文化研究科修士課程修了。新聞記者、書籍編集者を経て現在、週刊書評紙図書新聞スタッフライター、立教大学社会学部兼任講師。
2010年、『モスクワの孤独――「雪どけ」からプーチン時代のインテリゲンツィア』(現代書館)で、第32回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)を受賞。その他の著書に『脱ニッポン記――反照する精神のトポス』上・下(凱風社)、編著に『抵抗者たち――証言・戦後史の現場から』(講談社)など。
シリーズ藩物語
小倉藩
4月上旬発売予定
守友 隆 著
A5判変型並製 208頁
定価1800円+税
ISBN978-4-7684-7170-8
古くから交通の要衝であった関門海峡、その九州側にある小倉は、南北朝時代にはその名が確認できる。関ヶ原の戦いの後に細川氏が入り、小倉城の大改修を行った後、寛永9 年(1632)、熊本藩に移る。代わって入ったのが、譜代大名の小笠原忠真。忠真は徳川家康の曾孫で、小笠原氏を九州有力外様大名の監視役にするという幕府の配慮による。幕末には第二次長州戦争の舞台になり、戊辰戦争では新政府側として庄内藩まで出陣。かの宮本武蔵が生涯のなかで最も長く過ごしたと考えられる小倉の歴史を活写する!
九州枢要の地・小倉をめぐる秘話満載。
【著者紹介】
守友 隆
北九州市立自然史・歴史博物館学芸員。
リプロダクティブ・ジャスティス
引き裂かれる性と生殖の権利
2026年春以降発売予定
一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェ 編
A5判並製 208頁
予価2000円+税
ISBN978-4-7684-5957-7
一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェが2022年に開催した連続講座「引き裂かれる性と生殖の権利」の講演録を加筆・修正し、新たな内容を加えて書籍化。
「リプロダクティブ・ジャスティス=性と生殖の正義と公正」は、90 年代からアメリカの黒人フェミニストやセクシュアリティが掲げてきた。性と生殖の権利を語る時、例えば貧困層や移民、人種的マイノリティの女性たちの権利は周縁に追いやられ、そこにはジェンダー以外にも様々な差別があることを見落としてはならないというインターセクショナリティ(差別の交差性)の指摘であり、@子どもを持たない権利、A子どもを持つ権利、B安全で健康な環境で、子どもの親になる権利を要求してきた。さらにセクシュアル・マイノリティやセックスワーカーの経験から性的自己決定権及びジェンダーの自由も重要だとされる。これまでの議論の中で見落とされ、「つけ加え」として扱われてきた人たちの経験から、日本で生きる私たちにとってのリプロダクティブ・ジャスティスを問い返すものである。
【著者紹介】
ジェンダーと多様性についての一般向け講座を開催する「ふぇみ・ゼミ」(2017年設立) と、ジェンダーと様々なテーマをつなぐアート&カルチャーの公演やイベントを開催する 「ゆる・ふぇみカフェ」(2014年設立)が共同で設立した非営利型一般社団法人。 差別の交差性(インターセクショナリティ)の視点に立って、@講座、公演、展示などの企画・開催A若い世代の研究者、アクティビスト、アーティストの育成B調査研究と提言活動などを行っている。