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切通理作×神谷和宏 往復書簡 (全記事)
21/09/30  第2回 分断を乗り越えて「怪獣」「ウルトラマン」と出会い直すために

21/08/25  第1回 『帰ってきたウルトラマン』そして評論『怪獣使いと少年』との出会い

21/08/24  切通理作×神谷和宏 往復書簡「戦後の特撮・ヒーローはいかに語られてきたか」

戦後の特撮・ヒーロー番組は何を描いてきたのか」ということは、今ではある程度、語られてきている。だがそれらが「どのように語られてきたか」という検証は、案外触れられてきてはいない。
たとえば放映当時、大人たちからは、その特撮技術の評価はありながらも、"ジャリ番"と揶揄された子ども番組の一つであったウルトラマンシリーズは、やがてマニアを中心に評されるようになり、さらには現在のように、単なる勧善懲悪ではなく、正義のあり方を問う内容が評価されるようになった。そのターニングポイントである90年代に書き始めた切通と、その読者であり2000年代に書き始めた神谷が、時代と作品を、その「語られ方」に焦点を置きながら検証しつつ振り返る。
そして2人が伝えることができたと感じていること、また、ことさら強調されている、あるいは曲解されてしまったかもしれないと感じていることもお互い検証。
現在、たとえば『ウルトラマン』シリーズが一般に紹介されるときは、何本かの"定番"のエピソードを取り上げて、「沖縄の苦悩」「社会問題を怪獣で描いた」「単なる勧善懲悪ではない」などと、紋切り型の論が毎度同じように繰り返されているきらいもある。
今回の往復書簡は、それらがもともと何を描いてきたかという点にも焦点を当て、様々なエピソードや、そのエピソードが伝えるものを見失わせてしまう原因を見つめ、乗り越えていこうとする試みでもある。
切通 理作
(きりどおし りさく)

1964年 東京都生まれ
著述業。『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(洋泉社)『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)『山田洋次の<世界>』(ちくま新書)『失恋論』(角川書店)ほか著書多数。『宮崎駿の〈世界〉』(現ちくま文庫)でサントリー学芸賞受賞。それが昂じて劇場用映画『青春夜話 Amazing Place』(アルバトロスよりDVD化後、Amazon Primeで配信)を監督。中央線阿佐ヶ谷の老舗「ネオ書房」を2019年8月から店主として引き継ぐ。


神谷 和宏
(かみや かずひろ) 

1973年 北海道生まれ
批評家/教員/北海道大学大学院 国際広報メディア・観光学院博士後期課程(大学院生)
『ウルトラマン』シリーズを軸とした特撮、ポップカルチャーを研究。その他、国文学、教育社会学等も研究や批評の範囲。主著に『ウルトラマン「正義の哲学」』(朝日新聞出版)、最近の論文に『1950~1960年代特撮における俯瞰のまなざしー19世紀視覚文化研究の視座からー』、『特撮と戦後アヴァンギャルド―佐々木守脚本、実相寺昭雄監督作品を中心に』。

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